目次
▼外国為替取引について
▼Infomation LINK

スポットレート




外国為替の現在のレートはスポットレートと呼ばれます。
スポットは直物(じきもの)とも呼ばれます。スポット取引においては、即時決済、すなわち、取引と同時に支払いが行なわれるわけでありません。慣習により、決済日、つまり「受渡日」(バリュー・デート)は取引当事者双方によって取引が合意された「取引日」の2営業日後とされています。この2日間があれば、当事者双方が契約を確認し、決済の方法を取り決め、そして世界の各地に点在する現行預金口座から必要な資金を出す、あるいは同口座に必要な入金をするといった作業を行なうのに十分と見られているからです。

例外はカナダドルと米ドルの間のスポット取引で、カナダとアメリカが同じ時間帯にあり、より早い受渡日(決済日)でも決済可能なことから、この2通貨間のスポット取引の決済は伝統的に取引の2営業日後ではなく、翌営業日に行なわれています。
すべての外国為替取引には2つの通貨が関連していますが、その2つの通貨はベース・カレンシー(基本通貨)とタームズ・カレンシーどちらかにに区分されます。 例えば、EUR/USDでは、EURがベース・カレンシー、USDがタームズ・カレンシー。 USD/JPYではUSDがベース・カレンシー、JPYがタームズ・カレンシーとなります。

レート

通貨ペアの表示で常に最初にくるのが、ベース・カレンシーです。
為替ディーラーは常にベース・カレンシーの固定額を売ったり、買ったりし相場の変動に合わせてタームズ・カレンシーの額が調整されることになります。 従いまして、タームズ・カレンシーは計算される通貨であり、ベース・カレンシーは単位通貨です。タームズ・カレンシーの数値が大きくなれば、ベース・カレンシーが強くなる(高くなる)ことであり、数値が小さくなれば、ベース・カレンシーが弱く なる(安くなる)ことを意味します。

例えば、GBP/JPYが145円から150円へ動けば、ポンド高になることであり、逆に140円へ動けば、ポンド安を意味します。 スポットレートに対し、2営業日以降の受渡しのもの、例えば1ヶ月後渡しのものをフォワードレートと呼んでいます。

フォワードレートはスポットレートと通貨間の金利差によって決まります。 外国為替市場ではフォワードそのものは取引されないので、まずスポットが売買され、 同時に通貨の金利差分も売買することでフォワードを取引しています。この金利差分を スワップといいます。

例えば、通貨Aの金利が通貨Bの金利よりも高い場合は、この金利差を相殺するようなフォワードレートが定まるように金利差相当分のベーシスポイントが通貨Aのスポット・レートから差し引かれることになります。
つまり、どのような通貨ペアにおいても、ベース・カレンシーの金利がタームズ・ カレンシーの金利より高い場合は、ベース・カレンシーのフォワードレートは デイスカウント、スポット・レートより低い数値で取引されることになります。 反対にベース・カレンシーの金利がタームズ・カレンシーの金利より低い場合には、ベース・カレンシーのフォワードレートはプレミアム、スポット・レートより高い数値で取引されます。

次にクロスレートについて説明します。
外国為替市場では、ドルの各通貨に対する外国為替レートという建値、特にインターバンクでは原則としてすべての通貨は対米ドルで取引されるのが一般的です。
クロスレートとは米ドル以外の2つの通貨間の為替相場のことをいいます。つまりEUR/JPYのように米ドルがベース・カレンシーにもタームズ・カレンシーにもなっていない通貨取引の為替相場のことです。クロスレートを算出するには2つの通貨の対ドル為替相場を掛け合わせたり割ったりして算出します。

Copyright (C) 2009 FX-HAJIMERU