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ストキャステックスと%R




 ストキャステックスとは、価格の終値の位置と定められた日数の価格範囲を比較するオシレーター系のテクニカル手法です。また、直近の終値がある一定期間の価格レンジの中で相対的にどのレベルにあるのかを計る手法とも言えます。ストキャステックスでは、2本の線が使用され、それぞれ%Kライン、%Dラインと呼ばれています。計算式は以下のようになります。

%K=100×(直近の終値-一定期間の最安値)/(一定期間の最高値-一定期間の最安値)

 %Kの算出期間は一般的に5日間が多く使用されていますが、計算式の意味するところは5日間の変動幅(分母)の中で現在の価格がどの位置にいるか示しています。

%D=(直近の終値-一定期間の最安値)の3日間の合計/(一定期間の最高値-一定期間の最安値)の3日間合計

 %Dラインとは%Kラインをより滑らかなラインにしたもので、2日前の%Kと前日の%K当日の%Kの平均値です。ストキャステックスでは、0%から100%までを%K、%Dの2本のラインが上下に振動するようにできおり、70%以上は価格レンジの上限に近づいていることを示し、30%以下では価格レンジの底に近づいていることを示していますと言えます。ストキャステックスの分析では、%Dの動きを重視します。また、動きの速い%Kラインが動きの遅い%Dラインをどのようにクロスするのかを観察します。

 ストキャステックスの売買ルールは、Dラインが70%以上の買われすぎまたは30%以下の売られすぎの領域にある状態で、Dラインの動きと価格の動きが反対になる場合、買いシグナル、売りシグナルが発生します。

 ■ 価格が高値近辺で上値を切り上げているのもかかわらず、%Dラインが数値を切り下げていき、%Kラインが追いかけていく形で、%Dラインをクロスしながら下向きになった場合に売りサインとみます。
 ■ 価格が安値近辺で下値を切り下げているのもかかわらず、%Dラインが数値を切り上げていき、%Kラインが追いかけていく形で、%Dラインをクロスしながら上向きになった場合に買いサインとみます。


ストキャステックス

 通常の%Kライン、%Dラインを用いるストキャスティクスをファーストストキャスティクスとも呼ばれています。この手法では、マーケットの変動に非常に敏感に反応してしまうため、日々の%K%Dの変化が大きくだましの売買サインが多い欠点もあります。そこで、この欠点を補うため考えられたのが、スローストキャスティクスです。ファーストストキャスティクスの%Dをスローストキャスティクスの%Kとし、スローストキャスティクスの%Kの3日間平均値をスローストキャスティクスの%Dとします。このようにより滑らかにしたラインを用いるほうが、だましの売買サインが減ると考えられます。

ストキャステックスのチャート

 %Rとは、著名トレーダーのラリーウイリアムズ氏が開発したオシレーターで、ストキャステックスの%Kの分子部分を、高値と終値の差にかえたテクニカル手法です。

%R=100×(一定期間の最高値-直近の終値)/(一定期間の最高値-一定期間の最安値)

 %Rは、0から100%のレンジを変動します。買い勢力がピークに達し終値がその値幅の天井に位置するときに0となります。反対に売り勢力がピークに達し直近の値幅の底で価格が引けた場合に100%に到達します。 (%Rのオシレーターの目盛りは、ストキャステックスの目盛りとは逆で買われすぎは20%から上の領域となり、売られすぎは80%から下の領域となります。)
%Rの売買ルールは、%Rが20%以下の買われすぎまたは80%以上の売られすぎの領域にある状態で、%Rの動きと価格の動きが反対になる乖離を生じた時、買いシグナル、売りシグナルが発生します。

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